「お金」に振り回されないために「お金」を知る③~為替って何?

投資をしていない人でも『為替(かわせ)』『外国為替市場』『為替レート』『為替相場』といった言葉は、普段の生活のなかで耳にする機会があると思います。

ニュースや新幹線のテロップ、新聞の見出しなどでもよく見かける言葉ですね。

 


◎そもそも『為替』って何?

 

ぴよこ
「よく耳にはしますが、そもそも『為替』って何なんですか?」

 

はなこ先生
「為替とは、売買代金の受払いや資金の移動を、現金を輸送することなく行う手段のことを言います。外国為替のイメージが強いかと思いますが、為替には『内国為替』『外国為替』があるんですよ」

 

ぴよこ
「『内国為替』って初めて聞きました!」

 

はなこ先生
「普段使わない言葉ですよね。分かりやすい例でいうと、『口座振替』や『振込』も為替の一種なんですよ。直接金銭のやり取りをせず、銀行などの金融機関を介して資金の移動をしていますよね」

 

 


◎国境を越えて異なる通貨の交換を伴うのが『外国為替』

 

はなこ先生
「振込にしろ振替にしろ、日本国内で取引をするときは当然『円(JPY)』を使いますよね。でもこれが国境を越えて外国との取引になってくると必ずしも『円』で取引できるとは限りませんよね?ここで登場してくるのが『通貨』の概念です。」

 

『通貨(currency)』とは、『おカネ』のもう一つの呼び方だと思えばOKです。

 

世界中ほとんどの国にその国独自の『通貨』があります。

(なかには自分の国の通貨は持たずに他国の通貨を使っている国もあります)

 

一番メジャーな通貨といえば、米(アメリカ)ドル(USD)ですね。

世界で一番取引量が多く、国際的な取引はドルが使われることが圧倒的に多いです。

 

例えば日本の家電メーカーがアメリカでテレビを売る場合、全てではないにしろ殆どが米ドルで支払われたり決済されたりします。

 

では、韓国の会社が日本人に化粧品を売る場合はどうでしょうか?この場合は支払いはウォンなのか、円なのか、それともドルなのか?こういった場合はケースバイケースで当事者(売り手と買い手)で使用する通貨を決めることになります。

 

米ドル、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、日本円、元などのメジャー通貨を筆頭に、メキシコペソ、トルコリラ、南アフリカランド、香港ドル、ノルウェークローネ、ニュージーランドドル等のマイナー通貨、それ以外にもタイバーツやベトナムドン、ペソやルピア等々挙げていくとキリがないくらい世界には色々な通貨があります。

 

世界共通の言語が無いように、世界共通通貨も存在しません。それぞれの国が発行する沢山の通貨を使って、世界中で毎日モノの売り買いがなされています。

 

こういった異なる通貨間で行われるものが外国為替取引です。商品を輸出したり輸入したり、海外不動産や株などへの投資、企業の海外での事業展開など、国際的な取引の多くは外国為替を利用して金銭の受払いが行われます。

 

簡単に言うと、まず決済通貨(どの通貨で金銭の受払いをするか)を決めます。そしてそれが自分の国の通貨でない場合には、通貨を交換しなければなりません。例えば私たちの自国通貨は日本円ですが、もし米ドルで受払いするとなると、日本円を米ドルに交換しないといけないですよね?この「通貨の交換」こそが、外国為替の最大の特徴です。

 

 

はなこ先生
「通貨を交換するための市場を『外国為替市場』と言います。株式と異なるのは、株式は東京証券取引所のような大きな取引所が世界中にありますが、為替にはこうした物理的な取引所はありません。世界中の金融機関がそれぞれのネットワークを介して取引をしているんですね。日本の場合は金融機関などの市場参加者を総括して『東京外国為替市場』と呼んでいます。」

 

ぴよこ
「ロンドン市場やニューヨーク市場もよく耳にしますね。」

 

はなこ先生
「そうですね。最も活発なのがロンドンで、次がニューヨーク、そして東京です。時差があるので平日は常にどこかで24時間取引がされています。だからFXは平日24時間取引ができるんですね。」

 

ぴよこ
「では為替レートというのは何のことなんですか?」

 

はなこ先生
「為替レートとは、異なる二国間の通貨を交換するときの交換する比率のことを言います。為替レートは『変動相場制』である場合がほとんどで、常に変化しています。1ドルが100円の日もあれば、110円の日もある。もっと言えば、こうやって話している間も常に為替レートは変化していて、1分前が1ドル100円でも今この瞬間は99円95銭になっていることもあります。」

 

 


◎『円高』『円安』ってなに?

 

一般的に、その国の経済状況がよくなれば、その国の通貨は高くなり、経済状況が悪ければ通貨が安くなる傾向にあります。

 

米ドルと円を例に考えてみると…

ドルに対して円の価値が上がれば「円高」、逆にドルに対して円の価値が下がれば「円安」になります。

仮に1ドルが100円から110円になったとします。円の数値が高くなったので、「円高だ!」と思うかもしれませんが、これは「円安」です。

 

『1ドル』の価値が100円から110円に値上がりしたということです(ドル高)。

そしてドルの価値が上がったことで、相対的に円の価値が下がっているというわけですね。

1ドルが欲しい!!と思ったときに、為替レートが1ドル=100円であれば、100円出せば1ドルと交換してもらえますが、為替レートが1ドル=110円になった場合、もう100円では1ドルと交換してもらえません。110円出して初めて1ドルと交換してもらえるのです。

 

要は、1ドルと交換するのに円がどれだけ必要か?というのが為替レートなのです。

 

ではここで簡単なクイズです。

 

Q1.1袋500円のお茶をアメリカに輸出します。以下の為替レートのとき、現地ではいくら(ドル)でお茶を1袋購入できるでしょうか?

①1ドル=90円のとき

②1ドル=100円のとき

③1ドル=115円のとき

 

A.①5.55ドル ②5ドル ③4.35ドル(四捨五入)

 

お茶を買う側は、1ドル90円の円高時には5.55ドルしたお茶っぱが、1ドル110円の円安時には4.35ドルで買えるようになります。アメリカの人からしたら円安ドル高の方が日本製品を購入するのはお得ですよね。

 

 

Q2. 日本企業A社が、アメリカで1つ100ドルの時計を販売しました。以下の為替レートの場合、円建てで得られる金額はどうなりますか?

①1ドル=80円のとき

②1ドル=100円のとき

③1ドル=130円のとき

 

A.①8000円 ②10000円 ③13000円

 

売っている商品も現地価格も同じですが、円換算すると円高時と円安時ではこれだけ値差があります。

 

1ドル80円の時は8000円だった売上が、1ドル130円になると13000円になるのです。

 

現地の通貨では過去と同じ売上でも、円に換算すると増えるのです。これが所得収支効果です。

 

このように為替が変動することで、円安になれば輸出産業には大きなメリットがあることが分かります。

 

逆にデメリットとしては、円安時にもし私たちが海外旅行に行ったなら旅行代金等は高くなりますし、海外から輸入されてくる製品は高くなりますので生活必需品の値上げなんかも起こり得ますよね。

 

先日、イタリアのものを扱っているショップのオーナーさんと話していたら、今がまさに円安ユーロ高なので、日本での販売価格を上げざるを得ないと嘆いておられました。

 

 

ぴよこ
「為替ってこんなに私達の生活に影響してるものなんですね。」

 

 

FXや為替変動が関係する投資信託などの投資商品とかかわりがなくても、リアルな生活に直接的にも間接的にも関係のある為替。

 

その仕組みがわかると仕事でも生活でも色んなことが見えてきておもしろいと思います。

 

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